救急隊員限定のPEARSコースを開催しました
先日、極めて珍しい救急隊員限定PEARSコースを開催しました。
救急隊員にとっての小児救急は非常に重要であるにも関わらず、小児に対して苦手意識を持つ救急隊員の方は少なくありません。
そのためか、今回のコースは関東や四国、近県の方も含め総勢6名での開催となりました。(復習参加含む)
今回開催した救急隊員限定PEARSコースの最大の特徴は、
「シミュレーション」です。
これまで救急隊員の方が受けてきたトレーニングでは、現場に到着した状態からシナリオがスタートする方法が主流でしたが、チームダイナミクスは救急現場に向かう「出動中」から開始されなければなりません。
そのため、今回のシミュレーションでは、まさに「救急現場に出動するシーン」から想定を開始する方法で行いました。
出動シーンはリアルな環境を提供するために、事前に作成した動画を投影し救急車のサイレン音もスピーカーから流れています。
もちろん、想定は口頭では提示せず、トランシーバーから送られてきます。
ここでチームリーダーとメンバーは、チームダイナミクスで学んだことを活かしながら活動のプランニングを行います。
そして実際の動画等を視ながら「評価・認識・安定化」を行いつつ、必要な情報を搬送先の病院へ連絡するまでを実施してもらいました。
・知っていることと、動けることは違う。
・PEARSはシミュレーションあってこそ身に付く
・救急隊員の教育にPEARSを必須化すべき
普段の活動に近い環境でシミュレーションを実施して頂いたことで、より理解が深まったのではと思います。
コース後のオリジナルセミナーについて
PEARSコースが終了した後は、希望者に限りオリジナルセミナーを開催しました。
PEARSコースのプログラムは全て終了した後ですので、AHAの内容とは関係ありませんが、救急隊員の方が集まって下さったこともあり開催する運びとなりました。
中には、オリジナルセミナーが楽しみで熊本まで来て下さった方もおられました。
ここでは全てを紹介することができませが内容として、
・内因性疾患における1次評価
・最速で現場離脱を行う方法
このような内容で約1時間のセミナーを開催しましたが、参加された方からは高評価を頂けたようですので、また機会があれば当会が主催するコース終了後に開催いたします。