熱性けいれん!本当に?!
突然ですが、「1歳 男児 発熱 けいれん」と聞けば、どのような疾患が瞬間的に頭に浮かびますか?
ほとんどの方が、「熱性けいれん」が思い浮かぶのではないでしょうか。
実際、小児救急領域における救急要請の大半が発熱に伴う痙攣かもしれません。また、来院された方の大半が「熱性けいれん」と診断され帰宅になることが多いかもしれません。
ところで、ここで質問です。
1 熱性けいれんの定義はご存知ですか?
2 熱性けいれんには2つの型があるのはご存知ですか?
<熱性けいれんの定義>
日本小児神経学会発刊の「熱性けいれん診療ガイドライン2015」によると、熱性けいれんの定義は以下のように記載されています。
「主に生後6ヶ月から60ヶ月までの乳幼児期に起こる。通常は38℃以上の発熱に伴う発作性疾患で、髄膜炎などの中枢神経感染症、代謝異常、その他の明らかな発作の原因が見られないもので、てんかんの既往があるものは除外される」
さらに、熱性けいれんには、その発症様式等によって、「単純型」と「複雑型」に分類されます。これについては、成書等をご参照ください。
では、冒頭の症例に振り返ってみましょう。
「1歳 男児 発熱 けいれん」
直感的に、「(単純型)熱性けいれん」が思い浮かびますし、結果的にも多いでしょう。
しかし、上記の「定義」を再確認してください。
ルールアウトするためには、どのようなアセスメントが必要でしょうか?
また、発熱を伴うということは、脱水も合併しているかもしれません。
「けいれん」という見た目的な派手さと、結果的に帰宅可能となる症例数が多いことが合間って、とかく忘れがちな体系的アプローチ。
けいれんであっても、体系的アプローチを用いてアセスメントを行うことは重要です。
Child Future 熊本が開催する「PEARSコースwithシミュレーション」では、ケースシナリオを通じて、「動ける」体系的アプローチを学ぶことができます。
また、小児救急看護認定看護師が運営しておりますので、継続的な学習支援をさせていただきます。